今年の24時間テレビ内の企画である長嶋一茂さんのホームラン募金企画は被災地の子どもたちを励ます素晴らしい内容でした。
でも、そんな素敵な企画に水を差すこんな記事が。
📰 元記事要約
長嶋一茂、ルールぶれぶれの「ホームラン1本1万円」企画が物議…「普通に募金したら?」疑問の声続々
『24時間テレビ48』内の企画「ホームラン1本=1万円募金」に長嶋一茂さんが挑戦。糸井嘉男さん、内川聖一さん、西岡剛さん、ラミレスさんら往年の名選手も参加し、500球でホームラン数に応じて募金額が決まる形式でした。当初は「1本1万円」でしたが、数が伸びず「2万円→5万円」と途中で増額。最終的に募金額は108万円に到達しました。SNSでは「普通に募金すればいいのでは?」「パフォーマンスに見える」といった声が広がるとして、記事も「ルールぶれぶれ」と批判的に紹介しました。
🧨 「普通に募金したら?」という突っ込みの空虚さ
記事はSNS投稿を複数引用し、その中で「普通に募金したら?」という声を強調していました。
けれど——そもそも一茂さんがどこにお金を使おうが本人の自由です。
その自由の中で「スポーツを通じて募金を広げたい」と形にした取り組みを、誰かが嘲笑する筋合いはあるのでしょうか。
SPJ Code of Ethics
“Provide context. Take special care not to misrepresent or oversimplify…”
(文脈を示し、誤解や単純化を避けよ)
👉 「普通に募金」で片付けるのは、背景も意図も無視した過度な単純化でした。
🪜 ルール変更は「横暴」ではなく「真摯な増額」
記事は「1万円→2万円→5万円」を“ルールぶれぶれ”と評しました。
しかし実際には「少しでも募金額を増やそう」という真摯な工夫に見えませんか?
ルールを変えたのは“自分が損をする側”であり、何より被災地の子どもたちが得をする側でした。
IFJ Charter of Ethics
“Journalists shall ensure that dissemination of information does not contribute to prejudice…”
(情報発信は偏見を助長しないよう徹底すべき)記事の原文:
「ルール変更の “横暴ぶり” も、一茂らしいと言えばそのとおりなのだが、いかんせん事前の詰めが甘かったようだ。」
👉 「横暴ぶり」と切り捨てる方が、むしろ不公正です。
🧩 「真剣勝負ゼロ」のすり替え
「元木さんが投げたから緊張感ゼロ」と揶揄しましたが、そもそも狙いは寄付額を伸ばすこと。
ここで「本当のプロ野球のような緊張感」を求めるのは的外れです。
🎭 「物議」という言葉の魔法
SNSの数件を拾い、「物議」とラベル付け。
これは 感情訴求+過度の一般化 です。
IPSO Editors’ Code
“The Press must take care not to publish inaccurate, misleading or distorted information or images, including headlines not supported by the text.”
(報道機関は、本文に裏付けられていない見出しなど、不正確、誤解を招く、または歪曲された情報や画像を掲載しないように注意する必要があります。)
👉 「物議」という言葉自体が、成果(108万円の寄付)より“炎上の空気”を優先していました。
🌱 寄付という行為を素直に見ませんか
一茂さんは、自分の大切なお金を能登の子どもたちへ届けました。
その方法に工夫を凝らしたことは批判ではなく評価されるべきです。
👉 結局のところ、「どこにお金を使うかは本人の自由」。
その自由の中で“募金”を選んだ人を批判する記事こそ、筋が通っていません。
🪄 タイトル改善案
元タイトル:
長嶋一茂、ルールぶれぶれの「ホームラン1本1万円」企画が物議…「普通に募金したら?」疑問の声続々
改善案:
- 長嶋一茂さん、ホームラン企画で108万円を寄付
- 「24時間テレビ」チャリティーホームラン、寄付額は108万円に
- 一茂さんが挑んだチャリティーホームラン企画 能登へ寄付を発表
- 「ホームラン募金」で寄付を実施、24時間テレビの取り組み
- 子ども支援のために——長嶋一茂さん、チャリティーで寄付実現
🔚 結び
長嶋一茂さんが自分の懐を痛めてでも募金をしたこと。
その姿勢は「普通に寄付すれば?」と切り捨てられるものではありません。
批判されるべきは“募金した本人”ではなく、募金という善意を「炎上」とすり替えてしまった記事の構造です。
——SmokeOut
火のないところに立つ煙を、読み方でほどくために。