映画公開を控えた試写会。芦田愛菜さんが白いドレスで、東京国立博物館のバルコニーにすっと現れました。
一晩明けると、記事には「濃いめ」「賛否」「苦境」……と、少し熱の高い言葉が並びます。
でも、せっかくの晴れ舞台です。まずは起きたことから、落ち着いて並べなおします。
まず、起きたことだけ
- 試写会は11月5日、『果てしなきスカーレット』ジャパンプレミアが東京国立博物館で開催されました。
- 芦田愛菜さんは主人公の声優として登壇しました。
- 記事はこう書いています。
「純白のドレスに身を包み、普段より大人びたメイクで登壇し、会場を沸かせていた」
「目尻にかけて濃いめのアイシャドウやアイラインが目立ち、リップは落ち着いたピンクベージュ」
「SNSでは『本当に綺麗になった』という声の一方で、『前のナチュラルが好き』という否定的な意見も散見」
「童顔・小柄のため、役の幅が狭いとされています」
「ばっちりメイクで激変した姿に、今後も注目だ」
ここで太字になっている語は、程度や印象を含む“言い方”です。
観察そのものというより、記者の表現だと切り分けて読むのが公正です。
「賛否」は今回は置いておきます
本文は「散見」と書きますが、件数・期間・抽出基準は示されていません。
数字が出ないときは“賛否”という看板を外して、反応の例として扱うのが丁寧です。
例:
「SNSで反応の投稿が見られました。以下は例示です(件数・抽出条件は未提示)。」
——このくらいの控えめさが、読み手の想像を過度に煽らず、ちょうど良い距離感になります。
「濃いめ」「大人びた」を、観察に言い換えると
記事の表現自体が悪いわけではありません。
温度が少し高いだけです。観察寄りに置き換えると、こんな感じです。
- 記事の言い方:
「目尻にかけて濃いめ」「大人びたメイク」「アイラインが目立ち」
- 観察の言い方:
「目尻ラインを延長し、外側のアイシャドウ濃度を上げた配置。リップはピンク系で彩度控えめ」
前者は印象、後者は手順。混ぜてしまうと、読者の頭の中で“結論だけが先に立つ”ので、別皿にしてあげると読みやすくなります。
「役の幅が狭い」と“されています”って誰の評価ですか?
「童顔・小柄というのもあり、女優としては演じられる役の幅が狭いのが難点とされています。」
とありますが、誰の・どんな根拠なのかが示されていません。
受動態で言い切られた評価ほど、読む側に“決定事項”のように響きます。
書くなら、せめて誰の見立てかを堂々と添えたいところです。
そもそも、子役から今日まで一線での継続起用こそが何よりの“幅”の証明です。
「苦境」ではなく過渡期。
SmokeOutなら、こう静かにまとめます
白ドレスでプレミア登壇。メイクは目尻ライン延長+外側シャドウ濃度高めで、印象は少しシャープ寄り。
反応は例示にとどめ、数字のない「賛否」は使いません。
評価を急がず、まずは出来事と配置から。
映画の世界観に寄せた“今日の一手”として受け取りたいです。
おわりに——新たな挑戦を、応援しましょう
メイクは表現のための道具です。似合う・似合わないの前に、作品の世界へ寄せることもあります。
「ばっちりメイクで激変した芦田の姿に、今後も注目だ。」
“激変”で物語を閉じるより、挑戦として受け取る読み方が、本人にも読者にもやさしい。
メイクを変えるのは、役者なら当たり前。表現道具の1つです。
それを“事件”じゃなく“進化”と呼べる記事が増えたら、芦田さんはもっと自由に挑戦できる。
果てしなきスカーレット楽しみです。