結婚と番組終了を直列配線
二階堂ふみと電撃婚のカズレーザーはレギュラー2本消滅…共に人気女優射止めた山里亮太と"好感度"で明暗
「二階堂ふみと電撃婚のカズレーザーはレギュラー2本消滅…」
冒頭から並べて書かれた瞬間、読者の頭には 「結婚のせいで仕事が減った?」 という図式が浮かびます。
でも、それって記事の構成マジックです。
「ご祝儀延長ルール」って誰が決めた?
「仮にかなり早い段階で番組終了が検討されていたとしても、“結婚のご祝儀”として1、2クール程度は延長されるのが業界の常識だったはず」
……って、そんなルール本当にあったんでしょうか。
「ご祝儀延長」なる都市伝説を盾にして、「異例中の異例」と断定。
これは non sequitur(飛躍の論理) であり、SPJ Code of Ethics(Accuracy) が求める「根拠と文脈の提示」に背を向けています。
つまり「電撃婚→打ち切り」の直列配線は、配線工事が雑すぎます。
山里夫婦カードで“好感度シーソー”に
「人気女優と芸人の結婚といえば、たびたび引き合いに出されるのは、蒼井優と山里亮太夫婦だ」
ここから一気に「蒼井&山里=祝福」「二階堂&カズ=冷えた反応」という好感度シーソーが始まります。
でもこれは 虚偽の二分法。
山里さん夫婦が「会見でにこやか」、カズレーザーさん夫婦が「会見なしでクール」。
どっちが正しいとか間違いとかではなく、スタイルの違いです。
Ethical Journalism Network: Five Principles の「公正さ」からすれば、人を比較して落とす必要はありません。
「特にないですね」→「冷めた表情」に変換
「特にないですね」
「そういう話はいいので……」
「こんなことで喜んでくれるなら定期的に結婚した方がいいなと思いました」
これが本人の言葉。
記事はこれを「冷めた表情のまま」「ため息交じりのコメント」と脚色しました。
冷静さをユーモアに変えるか、冷たさに変えるか。ここで記事は後者を選んでいます。
これは ラベリング であり、IFJ Global Charter of Ethics が避けるべき「不必要なニュアンス付与」にあたります。
正直、「結婚したらもう少し喜べよ」という記者の中の妄想の読者の期待を、記事が代弁してしまった構図です。
ここが読みたい:番組終了の“本当の中身”
結婚と番組終了を結びつける前に、まず整理してほしいことがあります。
- 番組の視聴率推移
- スポンサーや改編方針の背景
- 結婚発表と終了決定のタイムライン
これが書かれていれば「なるほど」と納得できるのに、記事は「好感度シーソー」に全部まとめてしまいました。
見出しリライト選手権:記事が本気で伝えるなら
- 元:二階堂ふみと電撃婚のカズレーザーはレギュラー2本消滅…共に人気女優射止めた山里亮太と”好感度”で明暗
- 案1:カズレーザーさん、結婚後も知性とユーモア健在 新たな挑戦に注目
- 案2:番組終了は改編の区切り カズレーザーさん、次のステージで輝きを続ける
- 案3:祝福と節目を経て——カズレーザーさん、これからも自分らしく歩む
まとめ:祝福と改編は別物
二階堂ふみさんとの結婚は祝うべき出来事。
番組終了はテレビ局の改編判断。
それを「結婚ショック」や「好感度シーソー」でつなげるのは、記事が生んだドラマです。
必要なのは比較や断定ではなく、事実の裏付け。
それでも最後に一言。——カズレーザーさん、次のステージもきっと“自分の色”で輝くはずです。
— SmokeOut(憶測の“書き方”を、読み方でほどく)