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更新: 2025/10/4

霜降り明星のラジオのトークを真顔で記事化、ズレていたのはメディア側

霜降り明星のラジオのトークを真顔で記事化、ズレていたのはメディア側

🎙️ ラジオでの掛け合い、記事での切り取り

粗品が被弾「お前ズレてるやん」せいやからの鬼ツッコミ「なあなあにするの嫌や」軍団構成めぐり

記事はこう伝えます。

粗品は「アックスボンバーの2人とたまに(ジム)行くで。一緒の会員になってて」と語ると、せいやが反応。「(矢野が)動画、卒業したやんか。プライベートでは(矢野と)遊ばんって言ってなかった? お前ズレてるやん」と指摘。

さらに、

粗品は「いろいろあって、今は遊んでんの。矢野に聞いてくれ」と弁明。せいやは「なあなあにするの嫌や。(粗品が)『それは筋通すで』みたいな。それなくなったんや」と食い付いた。

番組を聴けば分かるように、これはお笑いコンビの掛け合い。リスナーにとっては何てことない笑いの一幕でしかありません。


📰 「ズレてるやん」がニュースに変換されると

記事は、このやり取りを「被弾」「鬼ツッコミ」といった見出し語で装飾しました。

でも冷静に見れば、これは毎週のANNで繰り広げられている普通のじゃれ合い。

「被弾」や「鬼ツッコミ」というレッテルを貼ることで、冗談の瞬間が“深刻な衝突”に見える構図に変換されてしまいます。

SPJ Code of Ethics も「文脈を欠いた断片化は誤解を招く」と警告しています。

つまり、この記事の問題は「粗品の発言」ではなく、「記事化の仕方」そのものにあります。


📌 記事化の必然性、ありますか?

「プライベートでは遊ばんと言ってたのにジムで一緒」

——これ、芸人同士のネタになる矛盾であって、ニュース価値のある“矛盾”ではありません。

記事は

「粗品は『遊ぶ時間は大丈夫ですよ、みたいな。矢野が。仕事とは別、みたいな感じやで』と弁明した」

と結びますが、結局は本人同士でオチをつけた笑い話。

ここに「社会的影響」や「芸能活動上の重大リスク」は存在しません。

EJN(Ethical Journalism Network)の「公共性の原則」でいえば、記事は「公共の利益」ではなく「ネタの水増し」に近い。


🪄 リライト見出し

  • 元:粗品が被弾「お前ズレてるやん」せいやからの鬼ツッコミ「なあなあにするの嫌や」軍団構成めぐり
  • 改善:
    • 「霜降り明星・粗品とせいや、ラジオで軍団メンバーとの交流をトーク」
    • 「霜降り明星・粗品、相方せいやと矢野レノンとの交流を語る」
    • 「霜降り明星、ANNでジム通いやメンバーとの近況をトーク」

💡 結論

粗品とせいやの掛け合いは、リスナーにとって「また始まった」でニヤつく小ネタです。

それを「被弾」や「鬼ツッコミ」と膨らませた瞬間、存在しない火種から煙が立った。

ニュースバリューは「粗品の発言」ではなく、「記事にしてしまう姿勢」そのものにある。

記事化の必然性を考えると、今回のニュースは“ズレている”のは粗品ではなく記事側かもしれません。

🔥 煙濃度(リスク評価)

※3点満点制・満点18/煙濃度=合計÷18×100%

  • 表現リスク:2/3(「被弾」「鬼ツッコミ」で誇張)
  • 構成リスク:2/3(普通の掛け合いを“矛盾ニュース”に変換)
  • 語彙リスク:2/3(ラベル貼りで印象操作)
  • 論理リスク:2/3(ラジオの笑い→深刻な指摘、という飛躍)
  • レトリックリスク:1/3(大仰な比喩の強度は低い)
  • 事実・引用リスク:2/3(放送引用はあるが文脈は欠落)

合計=11/18 → 煙濃度61%

  1. ラジオの軽口を「被弾」と脚色したレトリック
  2. 普通の冗談を“ニュース”に格上げする構成の飛躍

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